現地研修『PCR法コース』がハノイで開催
2013年10月9日から、現地研修PCR法コースがハノイ国立栄養院(NIN)で開催されました。当プロジェクトが実験機材を設置したNINの共同研究ラボに、日本側とベトナム側研究者、計17名が集結し、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の原理を用いた細菌のDNA型診断手法を研修しました。本コースは、PCR法に関する知識と技術の習得、プロジェクトに携わる各研究者間の科学的知見の交流を目的としています。ベトナム側は、NIN、タイビン医科大学(TMU)、ニャチャンパスツール研究所(PINT)、ホーチミン公衆衛生研究所(IHPH)、カントー大学(CTU)、日本側は琉球大学、大阪府立大学、徳島大学、大阪府立公衆衛生研究所が参加しました。
レベル別に3グループに分かれた研究者は、PCRの各手法(逆転写PCR法、Singleplex PCR法、Multiplex PCR法、Real-time PCR法、LAMP法)を試み、『2種類の細菌から6つのDNA型を見つけ出す』課題に取り組みました。
1日目(10月9日)
ハノイに集結した日ベの研究者達 NIN Tuyen所長の開会挨拶
PCR法の進め方を説明する琉球大学 平井教授 実験を開始する 徳島大学 下畑助教と中級チーム
氷上で反応液を調整中 反応液が完成、実験プロトコルを慎重に確認する初級チーム
逆転写PCRの準備をする上級チーム 大阪府大 日根野谷助教と上級チーム
サーマルサイクラー機で遺伝子を増幅する準備完了。各チーム、サーマルサイクラーに殺到・・・。
まだまだ実験は終わりません(上田研究員の声)
ほっと一息コーヒーブレイク 翌日のDNA解析準備を電気泳動槽を使って仕込中
2日目(10月10日)
PCR法コース二日目は、前日の実験状況のレビューと計画発表で始まりました。PCR法の熟度が高い上級チームは、実験工程に時間がかかる逆転写PCR法を完了することと、それ以外のPCR法に取り組む計画を発表しました。中級チームは、Singleplex PCR法、Multiplex PCR法に取り組む計画を発表しました。PCR法の初心者もいる初級チームは、前日うまく結果が出なかった点をレビューし、一人にだけ作業をまかすのではなく、チームワークでエラーを減らす計画を発表しました。
グループ別に初日の実験をレビューする平井教授、各グループは2日目の実験計画を発表
チームワークで力を合わせて取り組むぞ!
うまくいき歓喜する初級チーム!今日はPCR法で増幅したDNAの電気泳動画像がキレイに出ました!
上級チームは一発成功、美しいバンドが出ました。次のReal time PCR法に取り組み中。
ディスカッション風景。夜遅くまで実験はとことん続きます。
腹が減っては実験できない、夕食の準備中、もはや合宿状態です。
3日目(10月11日)
いよいよ最終日10月11日、各チームは実験結果を15時までに発表しなければなりません。やや出遅れている初級チームは、前日夜8時まで実験を続け、研究者魂を見せ挽回を図っています。中級チームは残っているPCR法を終わらせる計画を立てました。上級チームはLAMP法を残すのみで、実験結果のとりまとめにとりかかりました。
平井教授から朝のアナウンス、「結果のまとめを15時までに終わらせる事! 」
急げ!ラストスパートをかける初級チームと中級チーム
結果の解釈を議論する上級チーム 実験器具がフル稼働です
プレゼン資料をまとめ中
上級チームは36ページにわたる大作プレゼン
結果のプレゼン発表。上田研究員、下畑先生もヘルプします
参加者からの質問とコメント
日根野谷先生からも鋭い質問が・・・ 平井先生がフォロー解説
上級チームの発表。素晴らしい発表内容でした。 上級チームの発表内容に聞き入る参加者
NIN Dr. Huongの閉会挨拶 終了書授与式。NINのTuyen所長と平井教授から授与。
参加者集合写真。お疲れ様でした。
上級チームの発表資料(36頁)