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食の安全に関する研究

大阪大学大学院薬学研究科および医学系研究科保健学専攻は、平成19 年度より大学院教育改革支援プログラム「創薬推進教育プログラム」を実施し,LC-MS/MS などを用いて,様々な薬剤の血中濃度測定,代謝産物解析を可能にする高感度生体情報分析の基盤技術を整備しました。また,薬学部および大学院薬学研究科(宇野公之、原田和生)において,質の高い大学教育推進プログラム「食と環境の安全・安心を確保するための環境薬学領域の人材育成」(平成20~22 年度),大学院教育改革推進プログラム「健康環境リスクマネージメント専門家育成」(平成21~23 年度,GLOCOL と共同)など,食,環境の安全・安心に関する研究教育プログラムを開始し,その中で残留農薬,食品添加物など食材に含まれる化学物質の検出,定量に必要な基盤技術を整備しました。
実際に,本研究分担者原田は食品中に含まれる化学物質をLC-MS を用いて網羅的に測定することにより,品質評価が可能であること(Pongsuwan, W. et. al., J. Agric. Food. Chem.,56:10705, 2008),さらに,毒性物質を投与したラットの臓器試料に含まれる物質をLC-MSにより網羅的に測定することにより,毒性発現機構を解析することが可能であること(Miyazono, Y. et. al. J. Appl. Toxicol., in press)を示しました。これらの研究基盤および研究実績は,本研究課題における生体,環境試料中の抗生物質の検出,定量を非常に高度なレベルで実施できることが可能であることを示しています。