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課題2 保菌者ESBL 産生耐性菌の感染発症への関与の解明

通常、健常者保菌ESBL産生耐性菌は大腸菌やKlebsiellaなどであり、その保菌自体は問題とはなりません。しかし、ESBL産生大腸菌などが尿路や血中などへ侵入すると難治性の感染症を惹起し治療上大きな問題となります。

また、健常者ESBL耐性菌の耐性遺伝子プラスミドがSalmonellaなどの病原菌へ水平伝播を起こす可能性が指摘されており、実験的にも他の菌種への移行が確認されていますが、動物実験の域を出ておらずヒトの感染症での関わりは不明です。

このような背景から、保菌者の有するESBL産生菌が当該地域における薬剤耐性菌による感染症へ実際どのように関わっているかを解析します。 

【活動2-1】

調査対象地域内もしくは隣接した基幹病院における感染症患者からの臨床分離薬剤耐性菌を収集し、薬剤耐性表現型、耐性遺伝子型、菌の系統樹解析、MLST、PFGE解析により域内健常保菌者との関連性解析を行います。 

【活動2-2】

当該患者(新規の場合)への質問票より生活環境などを含めた保健衛生情報を得、当該地域保菌者や自身が保菌している耐性菌との関連性について解析を行います。