薬剤耐性菌に係る食品安全管理研修(短期研修) 2013年7月~10月
プロジェクトは、『対象研究機関において食品安全検査に関係する研究者および技術者が育成される。』(成果3)ために、年間数名のベトナム側研究人材を日本の大学及び研究機関に派遣し食品安全管理に係る短期研修を行っています。2013年7月から大阪大学GLOCOLや大阪府立公衆衛生研究所で研修を受けている、ホーチミン公衆衛生研究所(以下IHPH)のMs. Tran Nguyen Minh Doanが研修の様子を報告してくれました。
Q1 日本では、どのような日常生活をしていますか?
A1 朝早く起き、宿泊先のホテルで朝食後、地下鉄で大阪府立公衆衛生研究所へ通勤しています(地下鉄は、多くの日本人が利用しており日本では一般的な交通手段のようです)。研修は9時半から夕方5時までで、宿泊先に帰った後、いつも近所のスーパーで夕食を買っています。週末は、大阪駅近くで買物したり、ベトナム料理屋に行ったりします。
Q2 研修のゴールは?また主にどのような研修をしていますか?
A2 私はベトナムIHPHでは分子生物学的検査だけをしていたので、あまり微生物学について深く学ぶ機会がありませんでした。この研修は、食品微生物学について深く学べますし、また実践も多くできますので、とても良い機会です。さらに、シークエンシングについて(サンプル解析、解析結果の分析など)、もっと研修できたらと思っています。
研修中は通常、伝統的な手法と最新の手法を使いながら、ホーチミンの食品サンプルの微生物学的解析を行っています。
Q3 現時点で何か新しい知識や技術を身につけましたか?
A3 はい、IHPHでは経験できなかった、微生物学に関して多くの新しい技術や知識を学んでいます。私自身、もっと微生物についての知識を深く理解し向上させる必要があると考えています。
Q4 研修終了後、ベトナムに戻り、どのようなことをしたいですか?
A4 研修後ベトナムに戻ったら、まず日本で身につけた技術や知識を実践してみたいです。そして、このプロジェクトに関わっている研究者に貢献できればと思っていますし、ベトナム人にこのプロジェクトの重要性を理解してもらいたいと思っています。
河原研究員とディスカッション
薬剤耐性試験(ディスク法)で解析中のMs. Tran Nguyen Minh Doan
担当教官:河原氏から一言
Doanさんは明るく積極的でスタッフともすぐに仲良くなり、休日や仕事が終わってからもスタッフと大阪や京都見物などをして楽しんでいるようです。日本語がわからなくてもなんとかするバイタリティーで、教えたことを次々と習得していくのには驚かされます。ベトナムに帰国されてからの活躍に期待しています。