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薬学WG活動紹介

ホーチミン地区

2014年6月15日 ビンディエン卸売市場会社(以下 BDWSM)

ベトナム南部最大の卸売市場であるBDWSMは、水産物、畜産物、野菜・果物を取り扱っており、ホーチミン市の食品流通システムへの重要な供給元であります。BDWSMの本プロジェクトでの役割は、薬学ワーキング・グループとして水産物と畜産物中の残留抗生剤の簡易検査を定期的に行うこと、また食品流通システム上流部のサンプル提供元として食品モニタリング活動に貢献することです。

2014年6月15日、薬学WGのベトナム側スーパーバイザーであるハノイ国立栄養院(NIN)Dung研究員と大阪大学原田講師がBDWSM食品安全部Thanh部長を訪ね、検査データの共有と今後の活動計画について協議しました。2012年に日本で技術研修を修了したThanh部長のチームは、Premiテストによる食品中残留抗生剤の陽性・陰性データを着実に記録しており、薬学WGとデータ共有をしました。また、Dung研究員と原田講師が、BDWSMに効果的なデータ記録方法と効率的な食品サンプル保存方法の助言を行いました。薬学WGは、BDWSMが検出した陽性検体について、今後より詳細な残留抗生物質の解析を行うため、ホーチミン公衆衛生研究所と連携して研究を進めることとしました。 

広大な市場内を案内する
Thanh部長
検体収集方法について話合い
NIN Dung研究員とThanh部長
検体保管状況をチェックする
Dung研究員と原田講師

 

 

2014年6月16日 ホーチミン公衆衛生研究所(以下 IPH)

2014年6月16日、IPHの薬学WGリーダーである食品検査センターのThinh副センター長、NINのDung研究員、原田講師、起橋研究員(大阪府立公衆衛生研究所)と山口研究員(同左)が、研究論文、下半期の活動内容、食品モニタリング活動について協議しました。研究論文については、ベトナム国内の食品中に残留する動物用医薬品の解析結果をまとめた論文を、ベトナム側と日本側が協力して作成すること、論文のデータを充実させるためビンディエン卸売市場会社(BDWSM)が提供する食品サンプル中の残留抗生剤について、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS/MS)による残留抗生剤の分析を進めることに合意しました。また、NINのDung研究員が検証中である高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるβラクタム系抗生剤解析プロトコルについては、NINが解析プロトコルを確立次第、食品モニタリング活動を開始することとしました。
 

意見交換の様子